YUMINOのひと-医師:大谷 拓史

YUMINOのひと2026年10月15日

YUMINOのスタッフを紹介する「YUMINOのひと」。
今回は、今年9月よりゆみのハートクリニック渋谷の院長に就任した大谷拓史医師にインタビューしました。循環器内科医として病院で高度なカテーテル治療に携わる中で感じた、退院後の生活を支えることの大切さ。在宅医療を志したきっかけやYUMINOへの入職理由、訪問診療のやりがい、患者さんと向き合ううえで大切にしていること、そして院長としてこれから目指していきたい医療について聞きました。

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 Qご出身地について教えてください

北海道札幌市です。

 

Q医師を志したきっかけを教えてください

幼少期に病院を受診した際の経験から、人の役に立つ仕事に惹かれたためです。

 

Qさまざまな専門科目がある中でなぜ循環器内科を選ばれたのでしょうか 

研修医として循環器内科をローテーションしていた際、救急搬送された心筋梗塞の患者さんを担当する機会がありました。刻々と変化する病状に対して、その場で考え、判断し、治療を行う。そして、その一つひとつが患者さんの回復に直接つながっていく。その経験に大きなやりがいを感じたことが、循環器内科を選んだきっかけです。

 

Q在宅医療の道に進もうと思われた理由を教えてください

循環器内科医として駆け出しの頃、重度大動脈弁狭窄症を抱える高齢女性の入院診療を担当しました。強心薬点滴に依存し、心不全による呼吸苦のため長期入院を余儀なくされており、外科治療も検討されましたが、超高齢、身体の虚弱が強く、手術困難と判断されていました。

「家に帰りたい」と何度も訴えるご本人を、高齢の妹さんが献身的に病室で寄り添い、ケアに関わってくださっていたことを鮮明に覚えています。

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写真:病院勤務時代(カテーテル手術の様子)

そのような中、大動脈弁バルーン拡張術というカテーテル治療を行ったことで病状は劇的に改善し、妹様との二人暮らしのご自宅へ退院することができました。この経験をきっかけに、高齢患者さんに対するカテーテル治療に興味を持ち、その後日本でも導入された経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)を学ぶため、イタリアのミラノへ留学する機会をいただきました。

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写真:留学先の仲間と

帰国後はカテーテル治療の術者として多くの高齢患者さんの診療に携わりましたが、一方で、疾患が改善しても退院後に心不全入院を繰り返される方が少なくない現実にも直面しました。そのたびに、かつて担当した「家に帰りたい」と願っていたあの患者さんと、献身的に寄り添われていた妹様の姿を思い出し、ご自宅へ戻られた後、どのような日々を過ごされたのだろうかと考えるようになりました。
このような経験から、病院での急性期医療や高度先端治療だけでは治療は完結せず、ご自宅へ戻られた後の生活を支えることの重要性に気付いたことが、在宅医療へ進む契機となりました。

 

QYUMINOに入職を決めた理由を教えてください

入職前、診療を見学させていただいた際に、さまざまな病状の心不全患者さんに対して、高い専門性を持ちながら、一人ひとりの生活にも目を向けて丁寧に診療されている姿がとても印象に残りました。
また、自分と同じような思いを持って在宅医療に取り組むスタッフが多く在籍していることを知り、ここであれば、自分が目指す医療を仲間とともに実践していけると感じたことが、入職を決めた大きな理由です。

 

QYUMINOはどんな法人だと思いますか

YUMINOでは、医師のみならず多職種が連携しながら、患者さんにとって最善の医療を提供できるよう、先進的な取り組みを続けています。

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医師教育にも力を入れており、海外主要医学雑誌の論文をレビューする「Weekly Journal Scan」 で最新エビデンスに触れ、さらに「Clinical Question Review」で日常診療の疑問を深掘りすることで、知識のアップデートとそれらを現場でどのように還元するかを考える貴重な機会となっています。今年度より新たに開始された「在宅医療教育プログラム」は、地域医療や在宅医療についての知識や視点を深めることができる研修であり、各科専門医としての経験を活かしながら、在宅医療医としてのスキルアップにつなげる機会となりそうです。

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Q訪問診療のやりがいについて教えてください 

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 病院での入院加療を終えてご自宅へ退院された時点では、心身ともに十分な回復に至っていない方も少なくありません。特に心不全では再入院率が高く、そのピークは退院後30日以内にあることが知られています。そのため、退院早期から心不全診療に強みを持つ医療チームが継続的に関わることが、再入院予防の観点から重要とされており、在宅医療に携わる循環器専門医として大きなやりがいを感じています。
 
ご自宅への退院後、訪問診療を重ねる中で徐々に病状が安定し、その方らしい生活を取り戻され、「家に帰ってきてよかった。病院にいるときより元気になったみたい」と笑顔でお話しくださる瞬間に立ち会えることは、何よりの喜びです。

 

Q訪問診療を行う中で難しいなと感じる点を教えてください

その人らしい生活を支えるためには、疾患に対する医療だけでは不十分であり、日々の暮らしを支えるケアが非常に大切だと感じています。
どのように過ごしたいかは人それぞれであり、その方の人生の楽しみや希望を支えるために、医師一人でできることは決して多くありません。地域の多職種やクリニックスタッフに助けられながら、日々診療にあたっています。

 

Q患者さんと接するときに大切にしていることを教えてください

その方の生活の輪の中に、ご縁があって関わらせていただいているという意識を持ちながら、目線を合わせてお話しし、同じ目線で一緒に考えることを心がけています。

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Qゆみのハートクリニック渋谷の雰囲気について教えてください

誰もが気軽に話しかけやすい雰囲気があり、何か相談を始めると自然と話の輪が広がっていきます。まるで井戸端会議のように、自然と人が集まり、それぞれの視点から意見を出し合う中で、皆でより良い解決策を見いだしていくことが多くあります。

 

Qこの春、ゆみのハートクリニック渋谷の院長に就任されましたが、意気込みをお願いします

ご自宅で安心して暮らせるように関わること、そしてそこで受けられる医療の質を高い水準で保つことは、自分の使命だと感じています。
ゆみのハートクリニック渋谷には、プロフェッショナルで頼りになるスタッフがたくさんいます。当院のスタッフはもちろん、地域でその方の暮らしを支える皆様と力を合わせ、ご本人やご家族が築かれてきた生活の輪に寄り添いながら、その人らしい生活を支えていきたいと思っています。

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番外編:Q趣味や休日の過ごし方を教えてください (ランランクラブについても触れていただけますと幸いです)

体を動かすことが好きで、学生時代から続けているテニスは良い気分転換になっています。入職後には、「ランランクラブ」というランニング好きの集まりにも誘っていただき、昨年は横浜マラソンにも参加しました。前回は短い距離でのエントリーでしたが、いつかフルマラソンにも挑戦してみたいと思っています。
 
また、天気の良い日には近くの公園でシートを広げ、子どもたちとピクニックを楽しむ時間も大切な息抜きになっています。

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写真:ランランクラブのメンバーで大会に出場

 

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