体位依存性はありそうでも、仰臥位で呼吸イベントの呼吸イベントのオンとオフの原因は?

50歳台 男性 身長:168㎝ 体重:74 kg BMI:26.2 ESS:15 慢性咳嗽で当院を受診され、睡眠時の無呼吸を指摘されたこともあるとのことで、簡易検査を施行、REI=25.3で、診断PSGを行いました。AHI=26.7回/時間と概ねREIと同じでした。記録前半は仰臥位で閉塞性低呼吸を認めましたが、同じ仰臥位でも呼吸イベントを認めず、安定した睡眠が記録されています。頭位の関係を疑いましたが、ビデオ画像では変化を認めず、おそらく覚醒閾値が上昇することで呼吸イベントが抑制されたと考えられます。しかし通常なら朝方の覚醒閾値は低下するはずですが、後半の仰臥位も呼吸イベントを認めていません。

後半の仰臥位時の呼吸波形です。いびきは顕著に記録されていますが、呼吸イベントは認めていません。実はこの症例、ESSは15点と高値ですが、普段の睡眠時間が4時から9時と短く、睡眠不足と睡眠相後退もありそうです。したがって通常の睡眠時刻から考えれば、この時間帯も覚醒閾値が高いと考えられます。無呼吸症でも、単にAHIを見るだけではなく、様々な背景から睡眠の実態をつかむ必要があります。また鼻圧波形(Pressure Flow)からは開口している(下向きの波形がない)ことがわかりますので、鼻腔通気のチェックやCPAP導入時の開口対策も必要と思われます。



