CPAP使用中、中途覚醒後再入眠困難を訴える症例

2025年12月05日

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30歳台 男性 身長:184㎝ 体重:101.4kg BMI29.8 ESS175CPAP使用前後) 

2年前に家族からいびきと無呼吸を指摘され、近医を受診、簡易検査でREI=66.3の結果で当院を紹介されました。2年前に診断PSGを行った結果です。ノンレム睡眠では明確に体位依存性がありましたが、いびきは終夜記録されていました。レム睡眠は2回のみで、側臥位でも呼吸イベントを認めています。この結果でCPAPを導入、治療圧は6-12H2Oで使用率100%、4時間以上の使用率も100%でESS17点から5点に改善しました。うつ病の治療中で抗うつ薬や眠剤を処方されています。ところが今回、CPAP使用しても朝早く目が覚めて、その後眠れないとの訴えがあり、CPAPのタイトレーションPSGを行いました。

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CPAPタイトレーションPSGの結果です。持参薬を服薬してもらい検査しました。結果はAHI1.6/時間と呼吸イベントは見事に抑制されました。訴えの通り中途覚醒があり、トイレに行かれています。それが1回目のレム睡眠が開始されてすぐのことで、それまでの記録でリークが多かったため、トイレから戻ったときにマスクを交換しています。そのような技師の対応がありながらも、15分程度でまたレムから再入眠しました。このように中途覚醒の前後がレム睡眠だった場合、睡眠状態を誤認され、覚醒していると勘違いされている可能性があると思われます。またCPAPで熟睡できると、必要な睡眠時間が短時間になることで、早朝覚醒が生じているとも考えられます。早朝覚醒が気になるなら、必要な睡眠時間は確保しながら、就床時刻を遅くするのも一法ではないでしょうか。

 

ゆみのハートクリニック

川名 ふさ江

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