CPAP使用中、残遺眠気を訴える症例

2025年12月12日

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70歳台 男性 身長:162㎝ 体重:84kg BMI32 ESS6 

家族からいびきと無呼吸を指摘され、当院で診断PSGを施行、AHI=24.7CPAP3か月前に導入されています。CPAPの使用状態は、使用率100%、4時間以上の使用率も95.2%と良好です。しかしCPAPを使い始めてから、睡眠時間が長くなり、朝食後にも眠くなり、昼寝も1~3時間するが、夜はまた眠れる。結局10時間寝ても眠気が続いているとのことで、CPAPタイトレーションPSGを行いました。

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CPAPタイトレーションの結果です。治療圧は410cmH2Oの間で、多少いびきの残存はありますが、呼吸イベントは全く認めませんでした。しかし覚醒反応はやや多く、睡眠の分断も残っています。トイレ覚醒後の中途覚醒時間も長く、起床時の感想はやはり眠れなかったとのことでした。SpO2トレンドは9293%の低値のまま推移しています。覚醒反応のイベントで黒マークは脚動に伴う覚醒で、PLMによる覚醒が多くなっていました。睡眠の分断も残存し、日中過眠の原因かもしれません。呼吸イベントは解消しているので、あとは覚醒閾値を上げる必要があります。睡眠衛生指導として、まずは昼寝をやめて夜の睡眠の質を上げること、飲酒の習慣もあるので、飲酒による中途覚醒の増加が生じることを説明して、飲酒量を減らすことなどを指導します。

 

ゆみのハートクリニック

川名 ふさ江

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