BMIが低値でも仰臥位では重症の無呼吸症例

2025年11月28日

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50歳台 女性 身長:156㎝ 体重:45kg BMI18.5 ESS:4 健診で不整脈を指摘され、静脈瘤、下腿浮腫の症状で来院されました。ホルター心電図でCVHR23/時間の結果で、さらにいびきの指摘もあり、簡易検査を施行したところREI=13.4/時間、最低SpO288%、2ODI=25.2/時間でした。CVHRAHIとの相関が報告されており、SASスクリーニングとして認識されつつあります。またBMI低値な症例は、呼吸イベントがあってもSpO2低下が軽微なことが多く、2ODISAS評価に有意なパラメータと言えます。診断PSGを行ったところ、AHI24.4/時間とCVHRと近似した結果でした。体位依存が明瞭なことは確かですが、2230分からノンレム睡眠で左側臥位にもかかわらず、一過性に閉塞性低呼吸を認めています(赤下線部分)。

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左側臥位時の閉塞性低呼吸波形です。実はBMIが低値ですが、高度の小顎症の症例でした。小顎症は、やせていても重症の無呼吸であることが多く報告されています。顎という入れ物が小さく中に収まる舌が通常の大きさであれば、無呼吸症になる可能性が大きくなります。重症化すれば体位依存も認めなくなることを示唆していると考えられます。

 

ゆみのハートクリニック

川名 ふさ江

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