CPAPタイトレーションでCSRが急増した症例
80歳台 男性 身長:165㎝ 体重:64.9 kg BMI:25.5
背景疾患として冠動脈形成術後、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧などがある症例です。
いびきと無呼吸を指摘され、10年前に診断PSGを行い、AHI=65.6回/時間でCPAPを導入されています。
診断時から混合性無呼吸が多く、混合性無呼吸指数は39.3回/時間でした。
2か月後にタイトレーションPSGを行い、AHI=8.6と改善、ただPLM指数は126.1回/時間と高度でした。
10年経過して、最近日中の眠気が強くなり、タイトレーションPSGを再度行いました。
呼吸は覚醒時からCSRの周期性呼吸を示し、入眠後CPAPはいびきに反応したのか急上昇し、患者は睡眠と覚醒を繰り返していました。
再入眠してレム睡眠になると呼吸イベントはきれいに抑制され、安定したレム睡眠が記録されています。
レム睡眠中はPLMも抑制されていました。しかしノンレム睡眠になるとCSR呼吸が出現し、その後レム睡眠を除き朝までCSR呼吸が続きました。
CAと3%以上のSpO2低下を伴ったCHイベントのみを判定しています。
イベント判定していない時間帯もCSRは認めており、2%程度のSpO2低下は終夜認めていました。
CSR-CSA波形になります。この時のCPAP圧は8.7㎝H2Oとなっており、圧が上がりすぎている可能性があります。
このような場合は閉塞性イベントが出現するまで、CPAP圧を下げてみることが必要です。
CSRの過換気部分でCO2を吐きすぎているためCAが出ていると考えられるからです。
この症例は診断時が重症のOSA症例だったため、圧上昇が最も急激なタイプのCPAPを使用されていました。
10年経過して、心疾患や腎臓病の既往から、無呼吸のタイプが変化し、中枢性イベントが出現しやすい状態になっていたと考えられます。
対策としては、圧上昇のマイルドなCPAP機器に変更し、圧設定も8㎝H2O以下で使用するように設定します。
これでCPAPダウンロードデータのAHI改善を確認して、圧の微調整をしていきます。経過は続報として改めて報告いたします。
ゆみのハートクリニック
川名ふさ江