低換気の存在が示唆される症例

2025年08月15日

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70歳台 男性 身長:162㎝ 体重:82 kg BMI:31.2 ESS6点 

虚血性心疾患と高脂血症で他院通院中、家族から無呼吸を指摘されて紹介受診されました。

日中過眠や熟眠感欠如の自覚症状があるそうですが、ESS6点でした。

簡易検査を施行したところ、REI14.9 最低SpO280%の結果で、診断PSGを行いました。

結果はAHI=24.7/時間と中等症の無呼吸がある結果となりました。しかしトレンドをよく見ると、記録前半(オレンジの下線部分)は持続的なSpO2低下と変動をみとめるものの、体位変換も激しく、呼吸イベント判定はごくわずかです。

また朝4時過ぎから20分ほど仰臥位になると、呼吸イベントが増えるのではなく、持続的な低酸素(SpO290%前後)になっていました。

通常のOSAでは考えにくい現象です。

 

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オレンジの下線部分の睡眠呼吸波形です。SpO292%前後で推移していることがわかります。

朝方の持続的な低酸素の状態も含め、低換気の要因が強い症例と考えられます。

この方は14年前に禁煙されていますが、それまで30年間、1100本のヘビースモーカーでした。COPDの可能性を視野に、精査することになりました。

 

ゆみのハートクリニック

川名 ふさ江

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