12年前より5Kg 減量するもSASが重症化したマウスピース(OA)治療例

2025年07月04日

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50歳代 男性 身長:165㎝ 体重:72.14kg BMI26.5 ESS:12点 

12年前に当院受診され、軽症の睡眠時無呼吸と診断され、マウスピース(OA)を作成されて、12年間治療を継続されてきました。担当の歯科より、定期的に行った簡易検査結果で、OA装着下でもREI20を超えてきたとのことで、CPAP治療に切り替えることも視野に、診断PSGの依頼がありました。体重は12年前より5Kg 減量しているものの、中途覚醒が増えたとの自覚症状もあるそうです。PSG結果はAHI=28.7/時間とやはり無呼吸は悪化していました。終夜大半が側臥位でしたが、呼吸イベントといびきは体位に無関係に認めています。酸素飽和度低下はレム睡眠時に顕著で、最低値は79%でした。

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1睡眠周期の深睡眠からの覚醒反応(黒)後徐波の群発を認めています。この現象は覚醒後過同期と言いますが、2回目の覚醒反応(赤)の後にも徐波群発を認めました。この症例は、記録前半の覚醒反応には、ほとんど覚醒後過同期を認めていました。67時間の睡眠はとっているとのことですが、中途覚醒などで実際の睡眠時間は短いのかもしれません。睡眠圧が強いため覚醒反応がスムーズに覚醒に移行せず、おそらく慢性的な睡眠不足が背景にあると思われます。CPAP治療で睡眠の質の改善も期待できると思われます。

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