Clinical Question:ステロイド治療とPCP(Pneumocystis pneumonia)の予防

YUMINO education program2021年03月05日

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  • プレドニゾロン(prednisolone:PSL)20 mg/日以上,4週間以上の投与を受ける場合、PCPの予防目的にST合剤を投与することが推奨されています。
  • 標準的な投与量としては,ST合剤(sulfamethoxazole400mg/trimethoprim80mg)

 1日1~2錠連日または週3回投与するとされます。

  • PSL低用量(15㎎以下)では予防薬剤の中止も検討。

 

患者さんの状態が改善、安定すれば、副作用の観点から、ステロイド剤はできるだけ減量し、予防的なST合剤も中止をしたいところですが、残念ながらステロイド剤の量と予防薬の中止に関する明確なガイドランはありません。
上記スライドの報告では、ステロイド剤が15㎎以下の低用量となった段階では、PSPの発症リスクが、予防薬の副作用発症率を上回ると報告されていました。
リウマチ患者さんで生物学的製剤を併用している場合などは、高齢、肺疾患の既往などを考慮し、PSL6㎎/日以上でもPSPのリスクであるとする報告もあり、一概には言えませんが、個々の症例で慎重に判断しながら、不要なお薬を少しでも減らす努力をしていきたいです。

 

ゆみのハートクリニック

吉本明子

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