今、なぜオンライン診療なのでしょうか? オンラインvol.1

2020年05月01日

新型コロナウイルス感染症の世界的流行は、日々の生活を一変させました。我々のありきたりな日常が普通ではなくなってしまったのです。日本の医療システムは世界的に見て非常に優れたもので、誰もが誇れるものでした。しかし、そのシステムはまさに崩壊の危機にあります。

今は、戦争に例えれば、前線(地域のクリニック)が容易に突破されて、いきなり本丸(中核病院)に襲い掛かられたようなものです。今、私どもがすべきことは、既存のシステムを取り戻すことです。具合が悪ければ地域で診て、必要に応じ病院へ紹介する、その当たり前を取り戻す必要があります。

一方で、コロナウイルスはとても手強い相手です。地域のクリニックでは、疑わしい患者さんを隔離することも、十分な防護具で診療することもできません。このため、多くの医療機関が風邪症状の方を断るようになり、今のような混乱を招く一因になりました。コロナウイルス感染症のほとんどはいわゆる『軽症例』ですが、発熱、倦怠感、頭痛などの風邪症状が数週間も続いたり、軽症だったはずがいきなり呼吸困難をきたし、重症肺炎になってしまうということもあります。ですので、こまめに経過を追うことがとても大切になります。不安の解消、症状に合わせた適切な処方、状態悪化時の医療機関への紹介、これはすべて本来、地域のクリニックがすべきことです。

 実際に聴診器をあてることができなくても、我々にはできることがあります。医療システムを取り戻すためにオンライン診療が今まさに注目されているのです。

 

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ゆみのハートクリニック渋谷

総合内科専門医 西原崇創

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