母として、医師として。 患者さんに寄り添いながら、 女性が働きやすい環境を整えていきたい。

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C. S.
医師
訪問診療
2016年入職
東京女子医科大学病院神経内科医から、急性期病院での勤務を経て現職へ

神経内科専門医として訪問診療を中心に活躍する女性医師。心臓疾患の患者さんが多い現場で、「非循環器」としての知見を活かし、患者さんを多角的に診療している。また、現在3人の子どもを育てる母としての一面も。医療スタッフが、仕事と家庭との両立を行いやすい職場作りにも貢献している。

専門医として経験を積んだ後、
「もっと温かい医療をしたい。」とYUMINOへ。

研修医の頃、弓野理事長にお世話になりました。循環器内科で研修をしていた時のことです。私はもともと患者さんとお話しすることが好きなのですが、おひとり、気持ちの浮き沈みが大きくお話しがしにくい患者さんがいらっしゃいました。その当時班長であった弓野先生にご相談すると「コミュニケーション不足が原因じゃないのかな?」とアドバイスをいただきました。そこで、それまで以上に時間をかけてその方のお話に耳を傾けるようにしたところ、ご自身のご病気への不安なお気持ちやもどかしさなどを話してくださるようになり、時には笑顔も見せてくれるようになりました。そのことがずっと印象に残っていて、今でも患者さんとのコミュニケーションを最も重視しています。

それから7年後、専門医の資格を取った頃に、「女性ドクターの活躍を支援したい」とYUMINOから声をかけてもらいました。ちょうど、本当に自分がやりたい医療はどんなものなのか悩んでいた時期であり、また、子どもも二人になり、家庭と仕事との両立という点も悩んでいた時期でもありました。それまでは急性期病院に勤務していましたが、患者さんとお話ししていると、少しでもいいから食べられるようになりたい、少しでもいいから歩けるようになりたい、もう一度家で過ごしたいとおっしゃる方が多く、もっと長い視点で患者さんに寄り添うような、温かい医療をしたいという思いを持つようになり、「その人らしい人生を」という理念に強く共感し、YUMINOへの入職を決めました。

専門外の患者さんでも院内の連携で
随時サポートしてもらえるのが心強い。

訪問診療では、訪問診療コーディネーターさんと一緒に1日に8~10件の居宅、週に2回は高齢者施設に訪問して20人ほどの患者さんをみています。患者さんたちと長いお付き合いをしながらゆっくりお話しできるのは嬉しく、人生の先輩方から学ばせていただくことがたくさんあります。

また、訪問診療では患者さんの状態や生活の様子を2週間ごとに確認できるため、「いつも冗談を言う方が、今日は言わないな…」というような些細なことから体調の変化に気づくこともあり、より早い段階での医療介入ができると感じています。

当院は循環器疾患の患者さんが多く、神経内科医である私は、当初は不安もありましたが、YUMINOではスタッフ間の距離が近く、オンラインツールなどを使ってすぐに循環器の専門医からアドバイスを受けることができるので心強いです。その一方で、認知症やパーキンソン症候群などの神経疾患の患者さんについて意見を求められることもよくあり、循環器の先生方に頼ってもらえることもやりがいにつながっています。

「もっと家族との時間を増やしてみたら?」
子育てしながら働く勇気をくれる職場。

第1子を生んだ頃はまだ若手で、私自身の中で「もっともっと働いて、学んでいかねば」という思いが強かったですし、子育てしている女性ドクターはまだ珍しかったのもあり、無意識のうちに「出産前と同じように働かなくては」といつも気が張っていました。

そのようにして2人の子どもを育てながら入職したYUMINOでしたが、働き方について、ガラッと意識が変わるような出来事がありました。あるとき、保育園のお迎え時間のことをマネージャーに相談すると「ここは思い切って、家族との時間を増やしてみたら?」と思いがけない声が返ってきたんです。これまではいかに長時間働くかを意識してきましたが、勤務時間を短くする提案を受けて「自分なりの働き方でもいいんだ」と考えが変わり、勇気が出ましたし、家族との時間を増やしたことで家族みんなの笑顔が増え、私自身も日々幸せを感じながら生活ができていることを実感しています。もしも、自分だけ特別扱いされていたとしたら肩身が狭いと感じてしまいますが、YUMINOではそれぞれの労働状況に見合った報酬を計上してくれるため、ライフイベントに合わせて柔軟な働き方ができます。家庭の充実があってこそ、仕事も充実させることができるというYUMINOの考え方の表れだと思います。今は3人の子どもを育てながらではありますが、ワークライフバランスを保って働き続けることで、後進の女性が活躍する環境を整えていきたいです。