レム睡眠で呼吸イベントが抑制された症例

40歳台 男性 身長:170㎝ 体重:71 kg BMI:24.6 ESS:4 7歳ころよりいびき、20歳ころより無呼吸を指摘されるも放置、最近家族に無呼吸やいびきで何度も起こされ、来院されました。自覚症状はほとんどなく、朝なかなか目覚めない、口渇感がわずかな症状でした。簡易検査を施行しREI=15.7、最低SpO2:86%の結果でPSGを行いました。その結果AHI=42.7回/時間、呼吸イベントは体位に無関係に認め、唯一レム睡眠時のみ 呼吸イベントが抑制されていました。

レム睡眠時の呼吸波形です。レム睡眠も右側臥位でしたのでイベントが抑制されている可能性はありますが、ノンレム睡眠では右側臥位でも呼吸イベントを認めていますので、なぜレム睡眠ではイベントが判定されないのでしょうか。一つにはレム睡眠の呼吸イベント判定ルールが関係している可能性があります。レム睡眠での覚醒反応は、脳波周波数の変化に加えて頤筋電図の1秒以上の上昇を伴う必要があります。この記録のように3%以上のSpO2低下を伴わず、覚醒反応もなければ、気流振幅に変化があっても呼吸イベントは判定できません。典型的なOSAの場合、まずdesaturationが顕著に認められることが多く、このような問題にはなりません。やはりレム睡眠とノンレム睡眠を比較した場合、レムAMIがノンレムAHIより低値となる症例を集めて、その背景を検証することは大変興味深いことと思われます。CPAPの治療効果も気になるところです。



