地域医療実習レポート/A医学生

2016年06月29日

今回は大学の地域医療実習の一環でゆみのハートクリニックにお邪魔させていただきました。

ゆみのハートクリニックを選んだ理由

私が数ある実習先の中からゆみのハートクリニックを選んだ理由は第一に、以前父が睡眠時無呼吸症候群の治療でお世話になっていたからです。父は仕事が忙しくなかなか診察にうかがえなくて、かなり迷惑をかけていたと思うのですが、ゆみのハートクリニックのスタッフの方々はそうした事情にも配慮して治療を続けてくださいました。患者さんに寄り添う医療を実行しているゆみのハートクリニックで学ぶことは、将来医師として医療に携わる上で重要な意味を持つと思い、実習を希望致しました。また、ゆみのハートクリニックでは訪問診療を行っていることも理由の一つです。大学病院のような大きな急性期病院では訪問診療に触れられる機会は少ないので、地域医療ならではの医療の形を学びたいと思いました。

実習内容

ゆみのハートクリニックでの実習は私にとって初めての病院実習であったので右も左も分からない状態でしたが、スタッフの方々のお気遣いのおかげで実に多くのことを学ぶことができました。外来診療では先生の診察に付いて患者さんから話を聞き出す方法を学んだり、技師さんや看護師さんから様々な検査方法を学んだりしました。技師さんに血圧測定の練習に付き合っていただいたのも良い思い出です。訪問診療では先生や訪問診療コーディネーターさん、時には理学療法士さんと一緒に実際に患者さんのお宅にお邪魔しました。患者さんや患者さんのご家族とお話しして、大学病院など急性期病院を退院した後も日常生活に問題を抱えている患者さんが多いことを痛感しました。バイタルサインの測定や採血まで行わせていただき、技術的にもかなり成長できたと思います。一日だけですが緊急時に備えて待機し、連絡があれば出動するオンコールという実習も行わせていただきました。結局出動はなかったのですが、ご飯を食べる時もお風呂に入る時も、今にも電話がかかってくるのではないかと緊張し通しで、先生方がいつも感じているであろう緊迫感を少しですが実感できました。

クリニックの雰囲気

堅苦しい話ばかりになってしまいましたが、ゆみのハートクリニックのスタッフの方々は心優しい方ばかりで、楽しく実習を行うことができました。休み時間や次の訪問先に伺う道中に、家族や出身地、好物や趣味などの話で盛り上がったり、美味しいランチをご馳走になったり...素敵な思い出で一杯です。新しく入ったスタッフさんの歓迎会と退職されるスタッフさんの送別会を兼ねたパーティーに招待していただいたこともあったのですが、皆さん和気藹々とした雰囲気で本当にゆみのハートクリニックとそこに集う仲間を愛しているのだと伝わってきました。スタッフ全員が志高く誇りを持って仕事をしているからこそそうした感情が湧いてくるのだと思います。一時でもゆみのハートクリニックの仲間に加えていただけたことを光栄に思いました。

実習を終えて

2週間という短い時間でしたが、ゆみのハートクリニックで実習できたことは大きな財産になったと思います。特に医師だけでなく看護師さんや検査技師さん、理学療法士さんや訪問診療コーディネーターさん、ソーシャルワーカーさんや事務の方など様々な職種の方々と触れ合えたことはチーム医療を実行していく上で大きな意味があると思いました。また、地域医療の果たす役割についても深く考えることができました。今までは大学病院の中からしか物事を考えたことがなかったので、患者さんの命をつなぎ止め無事退院させることが医師の仕事だと思っていましたが、実際には退院してからも患者さんの人生は続いており、それをサポートすることもまた、医師の大切な仕事の一つなのだと感じました。大学病院の様な大きな急性期病院と地域のクリニック、どちらが大事だとかそういうことではなく、両者が協力しあってそれぞれの役割を果たしていくことが今後の医療には求められているのだと思います。しかしながら今の日本では地域医療が十分に機能しているとは言いにくい状況だと思われます。そんな中東京都の救急車の出動回数を減らすという目標を掲げ、緊急往診を行うなど地域医療の充実に尽力するゆみのハートクリニックは私に理想の医師像を示してくださいました。医師として人間として、大きく成長し、いつかまたゆみのハートクリニックに戻ってくることができるよう、奮励努力したいと思います。



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